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なぜPCでも“スマホっぽい”表示?モバイルファーストデザインの現状と活用例

なぜPCでも“スマホっぽい”表示?モバイルファーストデザインの現状と活用例

最近、パソコンで見ても「スマホ版と同じようなレイアウトだな」と感じるサイトが増えていませんか?

この背景には、「モバイルファースト」や「スマホ特化設計」といった考え方の普及があります。
この記事では、スマホを中心に設計されたサイトが増えている理由や、どのようなサイトに向いているのか、実際の事例を交えてご紹介します。

「スマホからのアクセスが多い」「UIを統一してブランドの世界観を伝えたい」と考えている方にとって、きっと参考になるはずです。

スマホ特化・モバイルファーストとは?

モバイルファーストとは、スマートフォンでの閲覧を前提にWebサイトを設計する手法です。
従来はPC表示をベースにレスポンシブ対応するのが一般的でしたが、現在はスマホを主軸に、PCでも同様のUI/UXを展開するケースが増えています。

これにより、デバイスを問わず一貫したデザインやブランド体験を提供できる点が大きな魅力です。
 

なぜスマホ特化サイトが増えたのか?

スマホ特化型のデザインが広がっている背景には、以下のような理由があります。
 

・モバイルユーザーの増加

多くのWebサイトで、アクセスの7~9割がスマホ経由という状況もめずらしくありません。
特にBtoC向けサイトではスマホ中心の閲覧が主流になっています。
 

・SNS経由の流入増加

InstagramやX(旧Twitter)など、スマホネイティブなSNS経由の流入が増加。
SNS→サイトという動線は、縦スクロール型のスマホUIと相性が良いため、最適な設計としてモバイル特化が選ばれています。
 

・制作・運用の効率化

スマホとPCで異なるレイアウトを用意しなくてよいため、開発・テスト・更新の手間が減り、運用コストの削減にもつながります。
 

・Googleの評価基準(モバイルファーストインデックス)

Googleは2020年以降、検索インデックスの対象をスマホ版コンテンツに切り替える「モバイルファーストインデックス(MFI)」を導入。
スマホ表示に最適化されていないサイトは、検索順位で不利になる可能性もあります。
 

・ブランド表現の一貫性

どのデバイスから見ても統一感のある印象を与えることができ、ブランドや商品の世界観をブレずに伝えることが可能です。

スマホ特化デザインのメリット

スマホ中心に設計されたサイトには、以下のようなメリットがあります。
 

UI/UXの統一がしやすい

デバイスを問わず同一構造・デザインにでき、ユーザーが迷わず操作しやすくなります。
 

開発・保守コストを抑えられる

一つのレイアウト設計に集約できるため、余計な調整工数が削減できます。
 

スマホ閲覧に最適化しやすい

読みやすさ・タップしやすさ・縦スクロールなど、スマホユーザーに寄り添った設計が可能です。
 
※注意点:PCの大画面では「間延びして見える」「情報の密度が低い」と感じられることもあるため、用途や対象ユーザーに合わせた見極めが必要です。

どんなサイトに向いている?

スマホ特化型・モバイルファースト設計が特に適しているサイトには以下のようなものがあります。

・キャンペーン・LP型サイト

ストーリー性を持たせたスクロール型、ビジュアル重視のサイト構成にマッチします。
 

・スマホユーザーが多いサービスサイト

SNSと連携するブランドサイトや、アプリ紹介ページなど、スマホからの流入がメインとなるサイトに最適。
 

・単品リピート系ECサイト

スマホで完結する購買フローを前提とした構成で、CV(購入率)向上を狙いやすいです。
 
一方で、以下のようなサイトでは注意が必要です。

・BtoB系の業務ツール・管理画面

情報密度や操作性が重要なため、PC前提のレイアウトが望ましいケースも。
 

・情報量が多いポータルサイト

一覧性や多階層構造が必要な場合は、PC向けUIも重視する必要があります。

実際のサイト事例

実際にモバイルファーストで設計されている、またはスマホ特化構成を採用している国内サイトの例を紹介します。
 

・ペットライン「懐石」サイト

https://www.petline.co.jp/kaiseki/
スマホUIそのままにPCでも展開されたキャンペーンLP。1カラム構成、縦スクロール中心でスマホファーストの典型例。
 

・ネピア ウェットティッシュ紹介サイト

https://e-nepia.com/products/wetomo/
1商品の魅力を丁寧に伝えるシングルプロダクト型の構成。
ブランド全体ではなく、特定商品の価値をしっかり伝えたいケースに向いたデザインです。
 

・やまと寿司 公式サイト

https://yamato-f.jp/
店舗情報・メニュー・予約までをスマホ画面中心に設計。地元密着型の実店舗サイトにおいて、ユーザー行動を意識したシンプルな設計が光ります。
 

・貢茶(ゴンチャ)いちご杏仁シリーズ特設サイト

https://campaign.gongcha.co.jp/ichigoannin-2025/index.html
季節限定ドリンクを紹介するLP。縦長構成・インパクトのあるビジュアルで、SNS流入との親和性が非常に高いデザインです。
 

・その他

https://sankoudesign.com/category/mobilefirst/
SANKOU スマホ特化・スマホ幅・モバイルファーストのサイト 一覧

まとめ:スマホ中心で設計する価値

スマホ中心の設計は、一見するとPCユーザーには物足りなく見えることもありますが、ターゲットが明確であれば非常に効果的です。

アクセスの大半がスマホからであり、PC用にUIを大きく変える必要がなければ、スマホ特化型の設計は非常に有効な選択肢になります。
サイト設計を見直す際のヒントとして、ぜひ取り入れてみてください。

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