スマホでも見やすいサイトづくり

スマートフォンの普及により、Webサイトはスマホでも見やすくあることが当たり前になりました。
ユーザーがスマホでサイトを開いたときに、文字が小さくて読めなかったり、ボタンが押しにくかったりすると、すぐに離脱されてしまう可能性もあります。

本記事では、スマホでも快適に閲覧できるサイトを実現するための基本と、代表的な2つの実装方法についてわかりやすく解説します。

スマホでも快適に見られるサイトとは？

現在、Webサイト閲覧の半数以上がスマートフォンからと言われています。
そのため、以下のような配慮が求められます。
 

• 小さな画面でも読みやすい文字サイズ
• 指でタップしやすいボタン配置
• スクロールが多すぎず、要点がすぐ伝わる構成
• スマホに適したナビゲーション（ハンバーガーメニューなど）の導入

 
こうした工夫を施すには、単にPCサイトを縮小表示するのではなく、スマホに最適化されたレイアウト設計が不可欠です。

スマホ対応の2つの実装方法

スマートフォン対応のサイトには、主に以下の2つの実装方法があります。

レスポンシブ対応（現在の主流）

1つのHTMLをもとに、PC、スマートフォンなどの異なる画面サイズに応じて、Webサイトの表示を最適化する手法です。
スマホでは、要素を縦並びにしたり、フォントサイズや余白を調整したりと、端末ごとに最適な表示を実現できます。

PC用・スマホ用でWebサイトを作り分ける方法

PC用とスマホ用で異なるHTMLを用意し、端末に応じて出し分ける手法です。
かつて主流だった方法で、端末ごとに細かく設計・デザインを変えられる柔軟性があります。

2つの実装方法のメリット・デメリット

レスポンシブ対応のメリット

• ・異なる画面サイズに応じて、見やすい表示が可能
• ・1つのHTMLでPC・スマホの両方に対応でき、管理・更新がしやすい
• ・Googleも推奨しており、SEOにも有利
• ・将来的に新しい端末が登場しても、柔軟に対応しやすい

レスポンシブ対応のデメリット

• ・初期設計にある程度の技術力と工数が必要
• ・端末ごとにまったく異なるデザインを出し分けたい場合には不向き
• ・表示速度の最適化には注意が必要（不要な要素の読み込み対策など）

 

PC用・スマホ用でWebサイトを作り分ける場合のメリット

• ・端末ごとにまったく別のデザインや内容を用意できる
• ・表示速度を端末ごとに最適化しやすい（無駄な読み込みを避けられる）

PC用・スマホ用でWebサイトを作り分ける場合のデメリット

• ・HTMLが2種類必要になるため、更新・管理に手間がかかる
• ・運用時に内容の差異やミスが起こりやすく、人的ミスのリスクも高まる
• ・端末判定処理による表示遅延や不具合のリスクがある
• ・SEO対策に注意が必要（重複コンテンツとみなされる恐れも）

 

2つの実装方法の比較まとめ

方法	メリット	デメリット
レスポンシブ	・あらゆる画面サイズに柔軟に対応 ・管理が一元化できる ・SEOに有利	・全く異なるデザインの出し分けには不向き ・CSS設計に工夫が必要
端末別作り分け	・端末に応じて完全な最適化が可能 ・内容や構成を大きく変えられる	・管理が煩雑で人的ミスが発生しやすい ・表示速度やSEOに注意が必要

中小規模のサイトにおすすめなのは「レスポンシブ」

中小企業や個人事業主にとって、運用コストと効果のバランスは重要です。
レスポンシブ対応であれば、1つのHTML構造で複数端末に対応でき、更新・メンテナンスも効率的です。

また、端末の進化やユーザー行動の変化にも柔軟に対応でき、長期的な視点でもコストパフォーマンスに優れています。
Googleが推奨する設計という安心感もポイントです。

限られた予算で効果的にスマホ対応を実現したい場合は、レスポンシブWebデザインの導入がおすすめです。