PHPのエラーを理解しよう:エラー・警告・注意の違いと対処法
PHPのエラーは、大きく分けて4種類に分類されます。
それぞれのエラーには「処理が止まるかどうか」「どれくらい深刻か」という違いがあるため、正しく理解しておくことが重要です。
本記事では、深刻度が高い順に、主なエラーの種類と原因を解説します。
Fatal error(致命的なエラー)
PHPで最も深刻なエラーです。発生すると処理が即座に中断され、それ以降のコードは一切実行されません。
本番環境で表示されるとサイト全体が止まる可能性もあるため、最優先で修正すべきエラーです。
【よくある原因】
・存在しない関数やクラスを呼び出している
・同じ関数やクラスを複数回定義している
Parse error(構文エラー)
構文ミス(文法間違い)によって発生します。
Fatal errorと同様に処理は中断されますが、原因は文法上のケアレスミスであることがほとんどです。
【よくある原因】
・括弧 () や中括弧 {}、セミコロン ; の閉じ忘れ
・変数名や構文キーワードのスペルミス
Warning(警告)
処理は中断されず最後まで実行されますが、想定外の動作や不具合の原因になることがあります。
すぐにサイトが止まるわけではないものの、放置は推奨されません。
【よくある原因】
・存在しないファイルを読み込もうとしている(例:include や require)
・必須の引数が足りない、または誤った型を渡している
Notice(注意)
最も軽度なエラーで、処理には影響しません。
ただし、予期しないバグの前兆であることもあるため、開発中はしっかりチェックするのが望ましいです。
【よくある原因】
・未定義の変数を使っている
・配列の存在しないキーにアクセスしている
エラーが出たときの基本的な確認ポイント
例:
Warning: Trying to access array offset on value of type null in /hoge/example.php on line 110
チェックすべきポイント
1. エラーレベルを確認する(Fatal error / Parse error / Warning / Notice)
2. エラーメッセージの意味を理解する(エラーメッセージを翻訳、検索)
3. ファイル名を確認する(「in /~.php」に注目)
4. 行数を確認する(「on line XXX」が該当行)
PHPのエラーを正しく理解して対処することで、予期しないバグやシステムの停止を未然に防げます。
開発中はエラー表示を有効にして、こまめに修正を行いましょう。