[HTML] sectionとdivの違いとは?正しい使い分け方とSEOへの影響
HTMLでレイアウトを組んでいると、 <section> と <div> 、どちらを使えばいいんだろう?と迷うことはありませんか?
見た目は同じように使えても、この2つのタグには明確な役割の違いがあります。
特に「意味を持つかどうか」という点は、SEOやアクセシビリティにも影響する重要なポイントです。
この記事では、HTMLの <section> と <div> の違いと正しい使い分け方、さらにSEOへの影響について初心者にもわかりやすく解説します。
<section> と<div> の違いとは?
<section> の意味と役割
<section>
は 意味を持ったコンテンツのまとまり に使うタグです。
たとえば、「ニュース一覧」「お問い合わせ情報」「プロフィール」など、それ自体が意味を持つセクションに使うと、構造的にも検索エンジンにも伝わりやすくなります。
HTML Living Standardでは、<section>
を使うのは「見出し(h1~h6)を含む意味のあるコンテンツのまとまり」とされています。
<div> の意味と役割
<div>
は 意味を持たない汎用コンテナ です。
装飾やレイアウトのために使う、いわば「箱」のような存在。特に意味がないグループ化には<div>
を使うのが基本です。
CSSやJavaScriptと組み合わせて使うことが多く、構造というよりはスタイルや動作のためのタグです。
使い分けの判断ポイント
迷ったときは「意味の有無」で判断する
<section>
を使うか<div>
を使うか迷ったときは、「この部分は独立した意味を持っているか?」を考えてみましょう。
例えば、企業サイトで「会社概要」「事業内容」「お問い合わせ」などのブロックは、それぞれ意味を持つコンテンツなので<section>
が適しています。
一方、ちょっとした装飾や囲い枠には<div>
で十分です。
迷ったら <div> が無難な理由
それでも判断に迷う場合は、<div>
を使うのが無難です。
<section>
は誤って使うと、かえって意味を誤って伝えてしまう可能性があります。
ただし、意味のある構造を意識したマークアップを心がけることで、検索エンジンやユーザーに優しいHTMLに近づけます。
SEO・アクセシビリティへの影響
検索エンジンに正しく伝えるために
Googleなどの検索エンジンは、HTMLの構造を解析してページの内容を理解しようとします。
そのため、意味のある構造(セマンティックHTML)を使うことは、SEOにとってもプラスに働きます。
<section>
はコンテンツの「区切り」として認識されるため、記事の論理構造を明示しやすくなります。
支援技術ユーザーへの配慮
スクリーンリーダーなどを使うユーザーにとっても、意味のある構造は重要です。
<section>
はスクリーンリーダーなどで「区切り(ランドマーク)」として認識されやすく、見出しとあわせてナビゲーションがしやすくなります(※より確実に伝えるにはaria-labelledby
属性の追加も効果的です)。
意味のない<div>
ばかりだと、どこに何があるのか把握しづらくなってしまいます。
よくある誤解とNG例
- 「とりあえず全部
<section>
にしておけばいい」は誤解
→ 意味を持たない部分まで<section>
にすると、かえって構造がわかりにくくなります。 <section>
内に見出しがない
→<section>
内には基本的に見出しを含めます。- スタイルのために
<section>
を使う
→ 見た目のためだけなら<div>
を使いましょう。
まとめ:<section> と <div> を正しく使って伝わるHTMLに
<section>
は意味のあるコンテンツのまとまりに、
<div>
は意味を持たない汎用的な箱に使う。
この基本を押さえるだけで、HTMLの伝わり方は大きく変わります。
SEOやアクセシビリティの面でも、小さな配慮が大きな差を生み出します。
「どう見せるか」だけでなく、「どう伝えるか」を意識して、
よりよいWebコンテンツを目指していきましょう。